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2009年5月

突然ですが

ブログをしばらくお休みすることにしました。気が向けばまた再開するかもしれませんが、しないかもしれません。理由は餞別にもらった万年筆のインクが切れてしまったから…ではなくて、今の自分にはブログという場所がどうもしっくりこないからです。単なる個人の記録でもなく、純然たるコミュニケーションの手段でもなく、そのどちらの性質も併せ持つのがブログのいいところなのだと思いますが、それをどう使いたいのか、あまり突っ込んで考えていなかったので、なんだか段々書きにくくなってきてしまいました。

ただ、ものを考えたり何かに取組んだりする過程をもう少し他人に見せられるようになりたい(さもないと、考えることが発展しない)という気持ちはあるので、何か別の方法で頭に浮かぶ由無し事は記録しておいて、折節に誰かと分かち合うように努めたいと思います。

たいしてマメに書いていませんでしたが、今まで読んでくださった方々、ありがとうございました。時々コメントをくれた留学仲間の皆さん、日本の友人達、一言一言とても嬉しかったです。では、またお会いする日まで(Henry Ford Museumより、華麗な航空ショーでさようなら~happy01

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運転、修行中。

先日のグランド・ラピッズ行きで長時間友人の車を運転したこともあり、今日は意を決して一人で近所のモールまで運転しました(←いつの間にか車を買ったのは私ではなくルームメイト)。

…が、車線変更する場所を間違えてモールを通り過ぎ、どうにか戻ってきたものの駐車位置が怪しく、モールから出る時に確認不十分で危うく衝突しそうになり、家の前の車につっかえて車庫入れに○分…。車を降りたらぐったりで、ハイウェイや田舎の道はともかく、街中で安全・快適に運転するにはまだまだ基礎訓練が足りないことを実感したのでした。

早速ウェブで車両感覚をつかむ方法や車庫入れのコツを検索してみると、結構わかりやすい解説ページが見つかります。車線変更や高速道路での合流、右左折の仕方についても同様で、ありがたく感じると同時に、基本操作がおぼつかない人が世の中にたくさんいることを知って少々背筋が寒くなりました。アメリカは総じて道路がゆったりしていて日本より運転しやすいというけれど、環境に甘えないできちんと基本を身につけたいと思います。やはり、この地で全く車を使わずに暮らすのはちょっと大変なので…。

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ミシガン第二の都市

グランド・ラピッズ(Grand Rapids, MI)を訪れました。名前は知っていたものの、アナーバーと大差ない田舎町だと思い込んでいたので、ダウンタウンにそびえる高層ビルを見て若干ショック(笑)。人口は20万人弱ですが、ここがデトロイト(人口約90万人)に次ぐミシガン州第二の都市です。

グランド・ラピッズはアメリカ合衆国第38代大統領であるフォード(Gerald R. Ford)が育った町でもあり、市内に彼の生い立ちや業績を紹介するPresidential Museumがあります。入ってみたら、これが意外とおもしろい。正直言ってフォード大統領といえば、ウォーター・ゲート事件でニクソンが失脚してからカーターまでのつなぎを務めた人…程度の認識しかなかったのですが、展示された数々の資料がなかなか巧みに彼の人となりやその時代を綴っており、素人の私でも容易に当時の様子を思い浮かべることができました。働いて学資を得つつフットボール選手として名を馳せた学生時代の彼はなかなか男前。美人で朗らかな奥さんと子供4人に囲まれた私生活は、一時期幸せなアメリカの家族のシンボル的存在だったようです。大統領となってからは、政権の信頼回復に努める一方、ニクソンに恩赦を与え、世論に大きな波紋を投げかけます。この恩赦に対して政界の各方面からフォードに寄せられた手紙が展示されていましたが、中には極めて率直にこの措置を非難し失望を表明するものもあり、社会が受けた衝撃と政権が被った悪評の程がうかがえました。

ちなみに、こうしたPresidential Museums & Librariesは全米各地にあり、フーヴァー以降全ての大統領について建設されています。国立公文書館が管理しており、主に公文書館の分館として機能しているとのこと、日本で総理大臣のゆかりの地に建設される○○記念館とは大分趣きが違います。よくアメリカの公文書管理システムは発達していると聞きますが、よもや大統領ごとに建物を作ってしまうとは。フォードの場合、博物館はグランド・ラピッズですが、図書館はアナーバー(しかも、私が通うノース・キャンパス)にあります。今度立ち寄ってみようと思います。

↓精巧なホワイト・ハウスのミニアチュール。大統領執務室を覗き見中。

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グランド・ラピッズ郊外のFrederic Meijer Gardens and Sculpture Parkもちらっと見てきました。ミシガンでスーパーマーケット・チェーンを展開するMeijerの援助によって建設された巨大な彫刻公園です。いつかゆっくりピクニックしたいです。

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ミシガン大学美術館

3月に改修を終えた大学の美術館(University of Michigan, Museum of Art)に初めて入ってみました。入場無料(5ドルの寄付制)ですが、内容はなかなかのもの。さすがに有名作家の作品は限られますが、予想以上に見応えのあるコレクションでした。

まずはヨーロッパ&アメリカ美術。初めて見たイギリスの肖像画家、Sir Henry RaeburnやJohn Hoppnerの作品は、表情の捉え方がリアルで目を引きます。一枚だけ飾られていたモネの絵は珍しく寒色。ちょっと新鮮です。原住民が幌馬車を攻撃するCharles Ferdinand Wimarの絵は非常に迫力があり、「アメリカ社会の中に、野蛮な原住民という固定観念を植えつけた」という解説に納得するものの、実はこの人、一度も西部開拓の最前線に行ったことがないのだとか。「プレーリーの草を正しく描いていない」という解説に失笑…。

アジア美術もかなりのスペースを占めます。日本美術のコーナーでは、鮮やかな浮世絵や大胆な絵柄の着物が印象的。睨みを利かせた戦国時代の甲冑もあり、珍しくアジア美術の中で日本美術が一番目立っているような気がしました。単に、小さめの仏像や陶磁器は見慣れてしまって新鮮味がなくなったせいかもしれませんが。

鮮やかといえば、もう一つ思い出すのはアフリカ美術。彫刻は身体的特徴(目・口・胸など)が誇張されていて、とにかくインパクト大。一方、ビーズの刺繍は手が込んでいて非常にきれいでした。…シカゴもボストンもデトロイトも、これまで訪れたアメリカの美術館はどこもアフリカ美術のコレクションを持っています。アジア美術のコレクションがあるのだからアフリカ美術のコレクションがあっても何も変なことはないのですが、そういえば日本ではほとんど見かけないジャンルだと今日気付きました。日本人は古代エジプト美術は大好きですが、アフリカ美術(と文化)に関する一般的な認識はほとんどそこで止まっている気がする。おそらく、アフリカン・アメリカンがたくさんいるアメリカと、アフリカとの歴史的つながりが薄い日本とでは、コレクションに対する社会的期待の性質が違うのでしょうが、日本でも、もう少しアフリカ美術の常設展示が見られるようになったらいいなと思いました。

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自動小銃AK-47を組み合わせて作ったクメールの女神アプサラ。武装解除に向けた取組の一環としてカンボジアの大学生が製作した作品も大学美術館の所蔵品です。

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Bachelorette Party

先週末、知人のBachelorette Partyがありました。平たく言えば、結婚直前の女性を囲んだ女だけの独身さよならパーティー。英和辞書にも載っている伝統の?イベントです。

いやはや、これが衝撃的。。親族友人一同による夕食会辺りまでは「母国を離れて暮らしていこうという時に、皆がこうして祝ってくれたら心強いだろうなー(←新婦は日本人、新郎がアメリカ人)」とほのぼのした気持ちで見ていたのですが、若者だけになってからのいかがわしさと歌えや踊れのハイテンションたるやすさまじく、アメリカ人の遊びにかける情熱とセンスに唖然(衝撃が大きすぎて詳述できません(笑))。いい人生経験になりました…

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踊ったつもり

アルゼンチン・タンゴの無料レッスンとやらの案内がInternational Centerから来たので、思い立って行ってみました。初心者ばかりなのでバチっと決めポーズをとるようなことはなくて、音楽に合わせてゆっくりステップを踏むという感じでしたが、2時間後には腰がイタタ…。ただでさえ腹筋背筋の力が弱いのに、変な姿勢で勉強しているため体の筋が曲がっていることを実感いたしました。

帰る頃には腰が痛くても自然と背筋が伸び、改めてダンスの姿勢補正効果を確認。私にとってはダンスを見る(鑑賞する)だけでもなぜかその効果があるのですが、やはり自分で踊った方が体が伸びますね。秋には時間を見つけて少し運動したいです。

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治安

夏に短期間ワシントンDCに行くことになったので、今せっせと住む場所を探しています。「DCは治安が悪い」と聞き知ってはいたものの、本気で住居を探す段になって改めてそれを実感しています…。

最初は治安の状況をほとんど知らなかったので、犯罪多発地帯の物件に興味を引かれたりもしていました。いくつか目星をつけた後に周辺環境が心配になって、Metropolitan Police Departmentの犯罪統計で物件近辺の犯罪発生歴を確認。…この一ヶ月の間に、物件から半径500m程度の範囲で凶悪犯罪が10件弱、昨年の同時期には同じ範囲で20件弱(殺人含む)起きていました。街中だし、夜でも駅から10分ぐらい歩けるだろうと思っていたのですが、その道筋に犯罪発生マークが点々とついているのを見て愕然。己の見込みの甘さを思い知って泣きたくなりました。

アナーバーは田舎の大学街なので、若干治安の悪い地域もあるものの、基本的にはとても安全です。大学のcrime alartも大学内の駐車場で怪しい男が近づいてきた、という程度のものが多く、実際の犯罪行為の知らせを聞くことは極めて稀です。最初からそんなところに来たために、これまでは非常にリラックスして過ごしてきましたが、それが特殊な状態であることを改めて認識しました。

Pd1000869DC(の一部)がそんなに治安の悪い地域になった理由はまだよく理解していませんが、比較的裕福な白人層が郊外に流出し、貧しい黒人層が中心部に取り残されたという構図は他の街と同じようです。なんとかして街の最中心部は治安を回復しようと努めた結果?、最中心部よりも周辺部が危険という空間構造はデトロイトと通じるものがあります。

それにしても…犯罪統計と黒人人口構成率をセットで目にすると本当に暗澹たる気分になります。人種と犯罪が一体となっていて、そこに大きな構造的問題が横たわっていることを突きつけられるからでしょうか…。アメリカの都市計画では、こうした格差を念頭においてsocial justice、social equityをどうやって達成するかということが、一つの大きな論点となっています。日本人の私にはなかなかピンと来なくて勉強している時はあまりおもしろくない話題でしたが、DCの状況を目にして改めて思い出すこともあり、また今度書きたいと思います。

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よき仲間たち

Conversation Partner、C嬢と久々のミーティング。お互い近況報告をして、もう会える機会はそんなに多くないことに気付きました。同じくConversation PartnerだったR君同様、彼女も7月から日本で暮らします。旦那さんの仕事について横浜に行くそうです。R君に比べると日本語はまだまだ初心者の彼女。でも、不安を口にしつつ、新しい環境に対する期待を語る時のポジティブな姿勢は同じ。彼らのそのポジティブさは、英語そのものと同じぐらい私にいい影響を与えてくれました。お返しには不十分だけど、あと一ヶ月ほど、できるだけ彼女の新生活に役立つ情報を提供したいと思います。

ミーティングの後は日本人留学生仲間でBBQパーティー。意外と寒くてあまり食欲はわかなかったけれど、この一年を共に乗り切ってきた人たちとたくさん話して楽しい一時でした。彼らには、渡米以降本当にお世話になりました。日本人とつるんでいても英語が上達しないし付き合いはほどほどに…と来る前は思っていましたが、細々した日常のことで助けてもらう機会が予想したよりずっと多かった。もちろん、彼らがいなかったら自分一人で何とかしたでしょうが、随分非効率的かつ精神的にきつい生活になっていたと思います。今更ながら、私は人様に厄介をかけずに暮らしていけるほど立派ではないのだと自覚。相変わらず頼るのも頼られるのも下手ですが、支えられている分だけ、自分も誰かの助けとなりたいと最近は思います。

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Bird's Eye

ボストンからミシガンに帰る日。事情により午前中は外出できなかったので、結局空港に直行、帰路デトロイトへ。離陸した時は曇天ですぐに地表が隠されてしまったのですが、デトロイトが近づくにつれ視界が晴れてきました。飛行機からこれほどじっくり地上を眺めたのは久しぶり。土地利用規制を勉強したせいか、区画割や家の配置などがいちいちおもしろく、夢中で観察してしまいました。

規則的に区画割された農地の合間に市街地(カナダ)、奥はおそらくヒューロン湖

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セント・クレア湖を渡った途端、広大なデトロイト郊外の出現

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ぞっとするほど幾何学的な宅地開発

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典型的な郊外の一戸建て住宅開発(クルドサック(袋小路)、幅広なセットバック)

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土地利用の観点から環境保全にアプローチするという米国都市計画界の試みに興味を持って都市計画を学びに来た訳ですが、空から見ると米国で議論されていることがいかにこの国特有の土地利用に既定されているかということを実感します。来る前から予期していたことであり、異なる社会構造・異なる考え方に触れて、発想の幅を広げることに意義があるのだと思ってはいますが、外国で政策を勉強し、そこから日本に役立つ何かを導き出すことの難しさを改めて感じました。

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ボストンは花曇り その3

ボストン3日目。

午前中はボストン美術館へ。事前情報通り、確かに日本をはじめアジア美術のコレクションが充実していて、「昭和」や「京都」をコンセプトにして展示を組む辺り、学芸員のこだわりが感じられました。が、事前の期待度が高かったせいか、単に私が西洋美術好きのせいか、2時間ほどで見終わってしまって少々物足りない気も。オールドマスターの絵が貴族の館よろしく壁一面に飾ってある部屋とクールベターナーマネの絵がある19世紀ヨーロッパ美術の部屋、アメリカ人肖像画家サージェントが描いた美術館の天井画などが気に入りました。良くも悪くも、美術については私の趣味は極めてはっきりしています。

午後はひたすら街歩き。一休みを兼ねて(入館料を取らない)教会に片っ端から入ってみましたが、ステンドグラスの美しい教会、壁画や聖像が見事な教会、賛美歌を練習する学生の歌声が爽やかな教会…とそれぞれに特徴があって素敵でした。締めくくりはダウンタウンの真ん中にあるトリニティ教会。礼拝の時間だけ入場無料だったので、生まれて初めて礼拝というものに参加してみました。座って説教を聴いていればいいのだとばかり思っていたら、存外これがインタラクティブ。牧師さんの呼びかけに応えて神に感謝を述べたり、賛美歌を歌ったり、隣の人と握手したり、聖壇でパンを分け与えられたりとあれこれ動きがあり、流れについていくのが大変でした…。が、まあそれはともかく、厳かな教会の空間は落ち着いた気分になりたい時には最適です。特に信じる宗教は持たない私ですが、教会が醸し出す何か大きなものに包まれているという感覚は、やはり人を安心させるのかもしれません。今度はアナーバーの教会にも行ってみようと思います。

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最後は例によって高層ビルの上の展望台へ。バカと煙はなんとやら…ですが、アメリカの街は高いところから見下ろすとそれぞれに特徴があり、日本で同じことをするよりも楽しめます。南側は旅行ガイドの地図に「この辺は歩かないように」と書かれていたサウスエンド地区。黒人やヒスパニックの居住者の割合が高く、あまり治安がよくないとされているようですが、上から眺めると高級住宅街バックベイ地区そっくりのレンガ造り中層住宅が並んでいるのが分かります(左がバックベイ、右がサウスエンド)。元々はサウスエンドも高級住宅街で、元の住人が川沿いのバックベイに移住するにつれて、黒人やヒスパニックがサウスエンドに住み着いたのだそうです。よくアメリカは人種のるつぼ(melting pot)というけれど、実際のところは全然溶け合っていない…。人種の偏在があってこそ生まれる魅力的な地域もあるので必ずしもmelting potが理想形だとは思いませんが、似たような住環境にあっても明確に人種や階層の区別が出来上がっている(そしてやはり差別意識や貧困・犯罪と結びついている)ということは少々ショッキングでした。

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ボストンは花曇り その2

ボストン2日目。前日に引き続き、今度はハーバード大学の隣のマサチューセッツ工科大学(MIT)を案内してもらいます。こちらはハーバードに比べるといかにも普通の学校で、やや味気ない校舎が並んでいます。ただし、写真の建物は際立って異色。広角レンズの歪みのせいでわかりにくいですが、中途半端な角度の建物を寄せ集めたような造りで、内部にはパトカーやら牛の模型やら風変わりなオブジェが点在しています。私の学部の建物も内部はかなりヘンテコですが、外観は普通。うーむ、ヘンテコ度もボストンの大学には敵わないようです(笑)

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昼間はこれまた知人に付き合ってもらって市内を見て回り、夜は久々に都会の娯楽、バレエを見にいきました。舞台に近い席で鑑賞するのはほぼ一年ぶり。趣のある劇場(Wang Theater)の雰囲気に胸がいっぱいになります(←とにかく劇場という空間が好き)。偶然にも主演ダンサーは日本人、倉永美沙さん。やはり西洋人との体格の違いが若干不利に働いている気がするものの、正確で堂々たる演技、何より笑顔が素敵でした。彼女は確か20代半ばぐらいのはず。しっかり自分の力で道を切り開いている姿に背筋の伸びる思いでした。…ところで、ボストン・バレエのダンサー紹介を見て驚いたのですが、なんと主席ダンサーに米国出身者が一人もいません(アルゼンチン、キューバ、コロンビア、ウクライナ、ロシア、フランス)。元々アメリカのバレエはソ連など海外からやってきたダンサーや指導者によって発展した部分が大きく、近年中南米出身者の割合が増えている…ことは一応知っていましたが、さすがアメリカ、舞台芸術に関しては全く国籍は関係ないようです。

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ボストンは花曇り その1

過去の日記を書くというのは変なものですが、書くようなことがある時というのは得てして時間がありません。ということで、先週末から3泊4日のボストン旅行覚書です。

5月1日、ボストン(Boston, MA)へ。元々一度は行ってみたかった街ですが、目的の半分は近々日本に帰国する知人に会うことです。行きの飛行機ではインド人エンジニアのおじさんと隣り合わせ、豚インフルエンザと人間の運命に関する講釈に若干くたびれつつ、インド訛りの英語が7割ぐらいは聞き取れたことにちょっと嬉しくなりました。

最初の訪問先はハーバード大学。知人(日本の同僚)の流暢な解説を聞きながら、ビジネス・スクール、ケネディ・スクール、図書館、ロー・スクール、デザイン・スクール…と、一通りキャンパスを見て回りました。渡米してからいくつか大学のキャンパスを見てきましたが、さすがに超名門はスケールが違います。ビジネス・スクールはその一帯だけで一つのキャンパスを構成できるほどの建物が立ち並び、しかも一つ一つが非常にゴージャスできれい!(学費も高いのでしょうが)卒業生が多額の寄付をしているのでしょう。全世界最大の大学図書館(写真)も、過去の戦争で亡くなった学生を追悼するための教会も、皆学問の府の威厳や歴史の重みを感じさせて圧巻。ハーバードはこの建物で学ぶこと自体が一つの価値になりうる大学だなと思いました。ミシガンも悪くないですが、建物が総じて平べったいため、若干重厚さに欠ける気はします。よくも悪くもアメリカらしいのかもしれません。

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歩きながら、案内してくれた人と、留学生活の中で学んだこと、自分の変わった点、変わらない点などをぽつぽつと語り合いました。地に足の着いた先方の自己分析を聞いて、しばらく忘れていた冷静さを思い出します。渡米してからこの方、どうにかして「成長」しなければという焦りと十分に自己表現できないもどかしさから、小さな成果を過大にPRしてみたり妙に卑屈になってみたり、我ながらみっともないなと思っていたのですが、他人の目を気にするより前に着実に自分のできることをやり抜いていくことが大切(それが根拠のある自信、他人からの信頼につながる)という当たり前のことを改めて認識しました。

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