ミシガン大学美術館
3月に改修を終えた大学の美術館(University of Michigan, Museum of Art)に初めて入ってみました。入場無料(5ドルの寄付制)ですが、内容はなかなかのもの。さすがに有名作家の作品は限られますが、予想以上に見応えのあるコレクションでした。
まずはヨーロッパ&アメリカ美術。初めて見たイギリスの肖像画家、Sir Henry RaeburnやJohn Hoppnerの作品は、表情の捉え方がリアルで目を引きます。一枚だけ飾られていたモネの絵は珍しく寒色。ちょっと新鮮です。原住民が幌馬車を攻撃するCharles Ferdinand Wimarの絵は非常に迫力があり、「アメリカ社会の中に、野蛮な原住民という固定観念を植えつけた」という解説に納得するものの、実はこの人、一度も西部開拓の最前線に行ったことがないのだとか。「プレーリーの草を正しく描いていない」という解説に失笑…。
アジア美術もかなりのスペースを占めます。日本美術のコーナーでは、鮮やかな浮世絵や大胆な絵柄の着物が印象的。睨みを利かせた戦国時代の甲冑もあり、珍しくアジア美術の中で日本美術が一番目立っているような気がしました。単に、小さめの仏像や陶磁器は見慣れてしまって新鮮味がなくなったせいかもしれませんが。
鮮やかといえば、もう一つ思い出すのはアフリカ美術。彫刻は身体的特徴(目・口・胸など)が誇張されていて、とにかくインパクト大。一方、ビーズの刺繍は手が込んでいて非常にきれいでした。…シカゴもボストンもデトロイトも、これまで訪れたアメリカの美術館はどこもアフリカ美術のコレクションを持っています。アジア美術のコレクションがあるのだからアフリカ美術のコレクションがあっても何も変なことはないのですが、そういえば日本ではほとんど見かけないジャンルだと今日気付きました。日本人は古代エジプト美術は大好きですが、アフリカ美術(と文化)に関する一般的な認識はほとんどそこで止まっている気がする。おそらく、アフリカン・アメリカンがたくさんいるアメリカと、アフリカとの歴史的つながりが薄い日本とでは、コレクションに対する社会的期待の性質が違うのでしょうが、日本でも、もう少しアフリカ美術の常設展示が見られるようになったらいいなと思いました。
自動小銃AK-47を組み合わせて作ったクメールの女神アプサラ。武装解除に向けた取組の一環としてカンボジアの大学生が製作した作品も大学美術館の所蔵品です。
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